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高森明勅
2016.6.17 07:38

カルチャーセンターで「天皇史」講座という経験

6月17日、名古屋の中日文化センターでの「天皇史」最終講義。

拙著『日本の10大天皇』(幻冬舎新書)をテキストに、
1月から6回の講義だった。

一般市民向けのいわゆるカルチャーセンターで講座を開いたのは
めて。

しかもテーマはセンター側のリクエストにより、やや扱い方が難しい
「天皇史」。

私なりにセレクトして古墳時代の雄略天皇、
飛鳥時代の推古天皇と
天武天皇、平安時代の桓武天皇、
戦国時代の後奈良天皇、そして
歴史上、
最も身近な昭和天皇を取り上げた。

それぞれオリジナルな教材も用意した。

最終講義では、皆さんと一緒に玉音放送も拝聴。

受講者は、前にも述べたように20代から80代迄、年齢幅が大きい。

又、皆さんの予備知識や思想傾向もさっぱり分からない。

仕方がないから、手探りで始めた。

一般の講演とも大学の講義とも違う難しさがあった。

でも毎回、笑いは絶やさなかった。

昭和天皇の講義では、同時代の体験を共有されているので、
涙を流す人が多かった。

最終講義が終わったら、拍手。

と共に、来月からもやって欲しい等と、何人もの方から要望を
寄せて戴いた。

どうやら重大な失敗はしないで済んだようだ。

受講者の皆さんにどれだけ参考になったか自信はない。

だが、少なくとも私自身にとっては、有益な半年間だった。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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